妖精の誕生



妖精の誕生
1999-09-24 (# 092)
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魔法空間のゆらぎから妖精は生まれる
-じゃ、なんで魔法空間にゆらぎができるの?
魔法空間は世界や人のココロを映す鏡 世界が動いているときは魔法空間もゆらぐ
-そうなんだ、じゃあ誰かがとても怒ったり、とてもセツナクなったりしたらゆらぐの?
ゆらぐだろう
-そしたら、誰かが誰かをすごく愛したら、妖精さんが生まれたりするのかな?
おお、そうか! 君の言う通りだ。誰かの強い想いが妖精を誕生させるのだ。なんということだ、今日私は君と話することでヒトツ真実を得ることができたらしい

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カゾリフの「この世界を救いたい」という強い気持ちが、シノという妖精を誕生させました。

様々な感情がドロドロと溶けている魔法空間の闇の中で、
おぼろに内側と外側を感じる 内側-自分、外側-場所と感じる……自我の誕生。
ココハ、キライ……最初の感情。
無意識に翼をはためかせる。それが自分をどこかに連れていってくれることを知る。
光-好き 闇-キライ
あたたかいの-好き つめたいの-キライ
周りのイロイロを好きとキライに分けていく 翼を打ち好きへ好きへと動いて行き やがて世界が開ける。

シノはイナムという山の中腹 パルパライネ草原へと降り立ちます。妖精の誕生を事前に感じ取っていたカゾリフはすでにその場所で彼女を待っていました。

外側-世界 の中にある別の「内側」-自分以外の自分。
ワカラナイ……最初の疑問。
だけど、ココロから沸き上がってくるフシギな感情-とても好き。
シノはそっとカゾリフの腕の中へ滑り込みます。
とても好き。
そっと目を閉じる。はじめて闇を「好き」と感じる。



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