(やつかさん(アルル) vs T・Kさん(ユウちゃん))
 続けて第2試合も熱い戦いになった。
 名古屋の連鎖力を代表するプレイヤー「かめちゃん」ことT・Kさん。ぷよを始めたころはすでに不定形全盛で、当然のように不定形を鍛え上げた新鋭やつかさん。
 フィーバーキャラ vs アルルを考えると、配ぷよ数の多いフィーバーキャラは同じ時間で(アルルと同じ連鎖量)+(催促)が組めそうな気がする。しかし現実にはちぎりや消しが発生し、催促の小回りの差もあり、連鎖勝負ではむしろアルル有利とされている。
 3つ・4つ・大ぷよの組みがもっと進化すれば逆転できるのだろうか? T・Kさんはその答えにだいぶ近いところにいる。彼はユウちゃんを使いながら速攻やフィーバーに頼らず連鎖勝負を挑むタイプだ。平積み・座布団に似た独特の形はスキがあるように見えて、連鎖尾や合体で常に3〜4連鎖を保持していて防御力が高く、安定して12〜14連鎖を打つ。半端なアルルだと連鎖対決で一蹴されてしまう。
 やつかさんはもちろん半端なアルルではない。不定形で速く、スキもあまりない。

 1戦目、アルルが最初の催促を送ったとき、ユウちゃんは既に十分な連鎖尾兼催促が完成していた。ユウちゃんが大きく返してアルルが2段埋まり、ユウちゃんは即8連鎖を発火した。ユウちゃんはこのとき「アルルが埋まった」と判断したのかもしれない。しかしアルルは辛うじて埋まっておらず、ぷよの流れも良く10連鎖で返すことができた。連続フィーバーでユウちゃんにも逆転の可能性があったが、途中の操作ミスがありアルルがまず一本取った。
 2戦目はユウちゃんが崩し気味に催促の5連鎖を発火。アルルは本体の8連鎖を打ってフィーバーに入り、ユウちゃんは7連鎖を返してフィーバー入りする。アルルはフィーバー伸ばしがうまくいかず何も送れないままフィーバーが終了し、ユウちゃんは7連鎖・8連鎖を打って逆転、アルルは2度目のフィーバーに入れず負けた。
 3戦目はユウちゃんがやや迷ったものの全消し、降ってきた座布団4連鎖をなんと2連鎖トリプルとして発火しアルルを2段埋める。しかしここからアルルは巧妙な2段堀りを作成、追い打ちがきたところに合わせて7連鎖発火、ユウちゃんのフィーバー中に追加攻撃を組み上げ勝ちきった。

 ぷよのスタイルもいろいろあるが、T・Kさんはかなり大幅に連鎖力を重視する。ぷよフィに入るのにもあえてフィーバーキャラを選び、3個4個ぷよでの組みを楽しんでいる。野試合18連勝も含めそのパワーは既にかなりの域に達しているが、大会では残念ながら1・3戦目と勝ち急いで失敗した。本体発火を目指したやつかさんのテクニックも光っていた。

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