Phase11:おわりははじまり

気がつくと、惣山へ落ちる夕日を浴び、再び見知った道へ帰って来ている。
長い夢を見たあとのように、何も思い出せない。

ただ胸の芯に暖かな感触が残っていて、何かが変わったような気がする。

胸の奥を触れれば。
妖精たちを感じる。


妖精の小径どうだった?
最初から雑草生えててかなり不安になるよね
わたしは最初の檜林が好きです! 実はフェアリーリング見つけちゃいました!
そこを抜けたところはブナ林でした。蔓草が絡み合い、立ち枯れている木もあって少し怖いところです
その後、もう誰も使ってない休憩所があって、雑草で道が埋まってしまってたね。ヒトがあそこを越えれば、運命が変わって妖精になるんだと思ったよ
抜けたところに不思議な看板があって、少し行くとアスレチックコースの残骸に出会った
小径そのものも、もう消えかかっていた。いろんなものが自然へ還っていくようだった
ずっと夕日が照らしててきれいでした!
そだね、ほんとにきれいな小径だったね

妖精の小径を通りすぎて来た者は、身体中に光の粉がまとわりついて、もうヒトよりずいぶんと妖精の方に近いのだ。
それはすぐには何もわからなくても、心深く沈んで、いずれはいろんなものが変わってゆく。
L'estate〜妖精の導く先へ。

2003.10.11-13 in Kaneyama "Fairy Town"

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うちへかえろう